富士通 FUTRO MS936 レビュー スペック編
外出時のリモートデスクトップクライアントとして「SG116jBK-E」という機種を所有していました。
1.2kg程度でフルHDの12インチ液晶、Atomを搭載したノートパソコンです。Windows10は動くし簡単なブラウジング程度なら使えるけど、それ以上は無理というスペックでした。
ただこの機種、再セットアップしたら無線LANとBluetoothのドライバが当たらないと言うアホな状態になりました。
メーカーがドライバーをちゃんと用意していないんですよ。さらにタッチパッドも言う事を効かないと言う、動くけど使い物にならない状態でした。
そんな状況に陥り、「フルHD搭載で単体でもある程度使い物になるモバイルノートパソコンが欲しい」と思い調べ続けていたのですが、この度ついにちょうどいい機種を入手出来ました。
今回はそんなちょうどいい機種、富士通 FUTRO MS936についてレビューしたいと思います。
FUTRO MS936の基本スペック
富士通 FUTRO MS936 はこんなスペックのB5モバイルノートパソコンです。 主要スペックを表にまとめました。
品名 | FUTRO MS936 |
---|---|
プロセッサー | インテル Celeron 3955U(2.00GHz) |
メモリ | 標準4GB/最大8GB(4GB(オンボード)+4GB)(DDR4 SDRAM/PC4-17000) |
拡張メモリスロット | 1 |
内蔵ディスプレイ | 13.3型ワイド(フルHD(1920×1080ドット))(アンチグレア処理) |
外部ディスプレイ表示(注6) | HDMI :最大4096×2160ドット |
ストレージ | 32GB(M.2 SSD) |
Webカメラ | 内蔵(有効画素数約92万画素) |
キーボード | 日本語アイソレーションキーボード |
ポインティングデバイス | フラットポイント |
LAN | 1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T準拠、Wakeup On LAN対応(注9) |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠、 |
Bluetooth | Bluetooth V4.1準拠 |
USB | USB3.0準拠×3(右側面×2、左側面×1(電源オフUSB充電機能対応)) |
外形寸法(W×D×Hmm)(突起部含まず) | 315.8×214×11~19.8mm |
質量 | 約1.13kg、約1.28kg(大容量バッテリー) |
外見や価格はこんな感じです。中古しか無い様ですが、高くても15,000円位で購入できる様です。それ以上はちょっと高い気もします。
このモデル、調べるととても面白い機種でした。
FUTRO MS936を深掘りしてみる
元々はシンクライアントマシン
このモデルの「FUTRO」というブランドはシンクライアントマシンに付けられるものです。
シンクライアントマシンは「シンクライアント」という仕組みで使うためのものです。
その「シンクライアント」とは
シンクライアント (Thin client) とは、ユーザーが使うクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバ側に集中させたシステムアーキテクチャ全般のことをいう(広義のシンクライアント)。
ウィキペディア シンクライアント より
という仕組みになります。超ザックリ説明すると、遠隔操作する為の仕組みです。
今回のFUTRO MS936もパソコンを遠隔操作するものです。
リモコンみたいなものなので、本体に性能はいらないしファイルも保存しないから容量も無い、と言う事から先の様なスペックになっています。
モバイルノートに変身可能
このFUTRO MS936、シンクライアントマシンです。
だから性能いらない、と言いつつもメモリが最大8GBになるのでWindows10を使うにも十分足ります。
CPUもセレロン 3955Uを搭載しています。このCPU、スペックや性能を調べると簡単な文章作成やブラウジング程度なら全く問題ない性能があります。
つまり、スペックをよく見るとほとんどの項目で一般的なパソコンとして使える性能をもっています。
ただし唯一の欠点が記憶媒体の容量です。32GBしかありません。
32GBだとファイルの保存やアプリのインストールはほぼ不可能だし、特にWindos10のアップデートも出来ません。
この点だけどうにか出来れば、ノートパソコンとして使う事が可能になります。
実は記憶媒体交換可能
一般的に安価なパソコンはメモリチップが直付けされているので、容量を増やすことが出来ません。
それにシンクライアントマシンもセキュリティ上、交換不可となっている事が多くありました。
ですがこのモデル、記憶媒体がM.2 SSDの2240と言う規格のものが使われています。
このM.2 SSDは家電量販店の店頭でも購入できます。つまり自分で記憶媒体を交換することが可能です。
容量の大きい者に交換すれば一般的なノートパソコンとして使えるモデルなのです。
FUTRO MS936の元になった(らしい)モデル
シンクライアントマシンなのに記憶媒体が交換できるのも、元になったと言われるモデルがあるからかもしれません。
色々調べていた際、場所は失念したのですが元になったらしいモデルの情報が出てきました。
それは法人向けの「LIFEBOOK S936/M」というモデルです。
この MS936 と S936/M の写真を見比べると、裏蓋のデザインがちょっと違うだけで基盤は同じものだろうと思われます。
多分ですが、裏蓋以外そのまま流用して原価の削減を計ったのだと思います。
そのお陰で記憶媒体が交換できるのですから、ありがたい限りです。
また S936/M は国内のスペック表では最大メモリ8GBとなっていますが、アメリカのスペック表では最大20GB(直付け4GB+増設16GB)になっています。
もし同じ基盤と仮定した場合、搭載できるのが最大20GBになりますから大部分の作業が問題なく出来る事になってきます。
一応CPU等のスペックからすれば最大20GBは問題ないのですが、UEFI等で制限をかけている可能性があるので試してみたいところです。
おわりに
今回はスペックとシンクライアントマシンからノートパソコンに出来る、と概要書いただけで終わってしまいました。
次回は本体各所の画像を元に説明していきたいと思います。
「富士通 FUTRO MS936 レビュー 外装編」に続きます。
「富士通 FUTRO MS936 レビュー 増設編」もあります。