フィルムスキャンできるスキャナーが欲しいので現行機種と中古機種を比較・検討してみる その5 CanoScan 9950Fの分解と清掃

2019年8月28日ハードウェア関連,パソコン関連,四方山話Windows,スキャナー,ハードウェア関連

過去のフィルム資産をデジタル化したい、と思い立ちスキャナーを求めて右往左往。これまで色々とこねくり回して機種を探してきました。

その経緯は「過去記事参照の事」となるのですが、今回はその最後として購入したCanoScan 9950Fを分解して原稿台を清掃した事や付随する事についてまとめたいと思います。

というか、中古のフラットベッドスキャナー買ったら原稿台の清掃は必須の作業じゃないかな、と思います。

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CanoScan 9950Fについてアレコレ

まずは購入したCanoScan 9950Fのスペックやスキャン結果への所感、 Windows10用のドライバー等について軽くまとめておきます。

まずは大雑把なスペックです。

  • センサータイプ:6ラインカラーCCD(Canon’s Hyper CCD IV)
  • 光源:冷陰極蛍光ランプ
  • 光学解像度(主走査×副走査):4800×9600dpi
  • インタフェース:USB2.0 Hi-Speed/IEEE1394a×1(Fire Wire400)
  • 入力階調(カラー):48bit(各色16bit)
  • 出力 階調(カラー):48bit or 24bit(各色16bit or 8bit)
  • 対応フィルムサイズ:35mmフィルム、ブローニーフィルム、4×5インチフィルム

その他、ゴミ自動除去機能のFARE Level3に対応している事、35mmフィルムは最大30コマまでスキャン可能な事が特徴です。

この機種に決めた最大の理由は一度に30コマスキャン出来る事でした。

本当にこのフィルムを交換するってのが面倒なんです。 フィルムをホコリも取ってきっちりセットするにはライトボックスとルーペとブロアと根気が必要で、12コマだと結構手間がかかります。これはやると分かってもらえると思うんですけどね。

その代わりに画質はある程度妥協することにしました。テストスキャンしても感じましたが、やはり細部のピントは微妙な所があります。ですがスキャンデータを見てもそこまで気にならなかったのでとりあえず良しとしています。

スキャン結果を載せていないのはまだちゃんとスキャン出来ないからです。これはWindows10用のドライバーがメーカーから提供されていない事とも関連します。

メーカードライバーがないので汎用のVueScanというソフトを使っています。 ただこのVueScan、お金を払わないとスキャン結果に盛大な透かしが入るので無料では使い物になりません。そしてまだお金払ってないのでちゃんとしたスキャンが出来ていない、と言う状況ですが出来る様になり次第、サンプルを出したいと思います。

CanoScan 9950Fの分解

そして本題です。

よく見ると原稿台のガラスがうっすら白く、いくら掃除しても透明になりませんでした。どうも内側が曇っている様で分解して掃除しないとどうしようもなさそうな状況に。

そこで色々調べて見ると分解方法が分かったので分解清掃をする事にしました。こちらのサイト「キヤノンのスキャナー9950Fの原稿台の内側をクリーニング:札幌生活 」を参考にしています。

作業としては本体裏側にあるロックをかけたら原稿台の蓋を引っ張って抜きます。

蓋の軸が刺さっていた赤丸の所にあるネジを2つ取ります。そこそこ深く、よくある8本組みのドライバーセットでは届かないです。

ネジを取ったら四角で囲ったところを矢印方向に引っぺがします。緑色の丸の所と青色の丸の所に爪があります。青色の丸の所を何か薄い物で浮かせて指を引っかけ、緑色の丸の所を軸に扇の様に引っぺがすと外れます。

写真撮れてないのでイメージ図ですが、こんな感じで外れます。そこそこ力をかけないと行けないのですが、プラスチックが割れるかどうか位の力加減です。

ここが取れたら原稿台のガラスをスライドさせれば内部の清掃が可能になります。

原稿台ガラスのヨゴレについて

まったく画像がないのが悲しいんですが相当汚れていました。

ここのヨゴレはタダのホコリではない様で、個人的な印象では気化したグリスとホコリのセットの様な感じです。

内部構造的にはCCDユニットを動かす部分のグリスがありますし、熱持つから気化もするでしょうし。そら油とホコリになるよなぁ、という印象です。

ただ拭くだけだと虹色のヨゴレが伸びるだけでした。仕方が無いのでアルコールをかけて拭く事を何回も繰り返す事30分、どうにか落とす事が出来ました。

ちなみにこういったガラスを掃除する際、ティッシュペーパーだと傷つきますのでレンズクリーニングペーパーの様な物をオススメします。

ついでにCCDユニットに付いているガラスやプリズムの表面も拭いています。ここも結構汚れていました。

分解清掃後のスキャン結果

ここでこそ画像が無いといけないんですが、間違って消しちゃいました。清掃後はちゃんと比較して効果の確認までやってる癖に間違って消すんですから。自分のアホさ加減が嫌になります。

さておき、実際に清掃前後でのスキャン結果を比較した所、ピントの具合は特に変わりありませんでした。

ただし色は明らかに変わります。これまでくすんでいた白がちゃんと白になっていました。またアンダー部分では完全に潰れていた描写が残る様になりました。これもヨゴレが原因でちゃんと読めてなかったのでしょう。

結果、清掃した事で明らかに良くなっている事が分かりました。個体差もあるでしょうが、中古の機種は原稿台ガラスの分解清掃が必須かもしれません。

まぁ元々2012年に発売されたスキャナーですから、そんだけ放置されていれば中のヨゴレもそりゃあしっかりした物になりますし。汚れたガラス越しにちゃんとスキャンできる訳もないんですけどね。

おわりに

という事で、中古のフラットベッドスキャナーを入手してフィルムスキャンをしたい、と言う目的は無事達成する事が出来ました。

ただ現行機種は選択肢がなさ過ぎるので中古に食指を伸ばしたわけですが、中古も古すぎる機種が多く選ぶのもかなり難しい所がありました。

やはりと言ってはなんですが、正直新品の現行機を買う方が色々楽だと思います。今もフィルムで写真を撮っている方がデジタル化するなら現行機のGT-X980かGT-X830でしょう。メーカードライバーはあるし、原稿台が汚れてたりもしないし、修理対応もしてくれるし。

ただ過去の物を取り込みたいだけの私にとっては高い買い物です。過去のハイエンドモデルを中古で買う方がよほど安いです。ですが欠品対応や故障時、ドライバー問題やヨゴレ等の手間暇がかかります。

色々やった今ではこの辺をどう考えるか。スキルや時間、財布等の個人差によるよなーと思いました。私は中古しか買えないから知恵を絞るしかないんですけどね。

さて、これで準備は整ったので後はスキャンしていくだけとなりました。いつ終わるかなぁ。

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