絶体絶命都市4が終わったのでシナリオ以外をレビューします

2019年1月10日ゲーム関連PS4,ゲーム,絶体絶命都市4

前回「絶体絶命都市4のトロフィー獲得条件をまとめました」の続き。

絶体絶命都市4のエンディングは全部見て、トロコンできた状態からのレビューです。ネタばれしますので予めご承知おき下さい。

記事2つ分に渡り色々書いているのですが、全体を通した結論は

「災害シミュレーターとしては優秀、ゲームとしては最低、シリーズファンとしては許容」

とします。操作やメニュー等のシステム周りと、メインやサブを含めたシナリオの2つの側面から理由を述べたいと思います。こういったレビューを書くのは個人的に珍しく思いますが、結構思う所が多かったので。

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ゲームの概要

概要やファーストインプレッションは4Gamer.netの記事がわかりやすく、大体同じ様な意見でした。なので気になる方はリンク先をご参照ください。

ついに発売となった「絶体絶命都市4 Plus」プレイレポート。災害の恐ろしさはもちろん,生々しい人間模様まで包み隠さず描く意欲作 – 4Gamer.net

この記事にあるタイトルのうち、

シリーズファンには文句なしにオススメ

と言う物があります。これは逆説的に考えると「シリーズファン以外には進められない」という意味に取れました。確かに新規ユーザーにはハードルが高いと思えます。

ただシリーズファンの私にとっては一度は中止されたタイトルが遊べるのですから、オススメ以外の何様でもないでしょう。

ゲームの世界観について

「現代の街で災害に遭遇した主人公がいかに生き抜くかを描いたアクションアドベンチャーゲーム」という絶体絶命都市シリーズ。ですので舞台は現代の街で偶然大地震に遭遇した、という設定です。

阪神・淡路大震災の後に発売されたシリーズです。だからかシリーズ通して地震の被害に限定されていました。さらにあくまでもゲームとして取れる様、どちらかと言えば仮想的な世界と言える人工島等が舞台でした。ですが今作ではより身近な世界を舞台にしています。

実際いつ被災するかも分かりませんし、実際過去起きている事も考えると今後起こりうるであろう事柄をこういった形ででも体験出来てよかったと思います。

すごく今更ですが、地震以外にも火事や大雨などの水害、台風も舞台装置として使えそうです。巨影都市もあるから出てきてもおかしくはないですね。

画面や操作性について

次は画面や操作性周りについてのレビュー(という名の文句)です。

画面のクオリティ

NPCやプレイヤーキャラクター等の動く物のモデリングクオリティは「味」なので触れません。そういうシリーズなんです。記号なんだからなんだか分かればいいんですよ。そういうもんです。

ただ建物や水、炎の表現については素晴らしいと思いました。PS4でタイアップした事でのクオリティかもしれません。(出るなら)次回作でもこういった他者とのタイアップやコラボはどんどんやって欲しいと思います。

コントーラーの割り当てと操作性

左スティックで移動、右スティックでカメラ移動、L/Rボタンにも操作を割り当て、とオーソドックスな設定でした。ただ旧シリーズでは「×」ボタンでダッシュだった記憶がありますがR1ボタンになっています(他のゲームと混ざってるかもしれません)。

アクション性は対して求められていないゲームなのでコントローラーの割り当て的な問題はありませんでした。一応L1の視点切り替えで出来る場面が多かったので代用しましたが、カメラ位置のリセットボタンがあったらよかったかな、と思いました。

ただ操作性は相当悪いです。話しかけたり拾ったりするアクションを認識する範囲が狭かったり、なぜかぶつかったNPCだけよろけるし、よろけたら少し距離開けないと会話できないし。後述の視点の問題もあるので相当ストレスが溜まりました。

視点(カメラワーク)

システムはシリーズおなじみの三人称視点でカメラの自由度があります。そして一人称視点で遊ぶ事も可能です。

ただこのカメラワークが腐ってます。

一人称視点は途中で強制加除されるわ、トイレ等の小部屋入るとカメラが固定されキャラクターが隠れ操作しにくいわ、と一体いつの時代のゲームなんだろう、と悩みました。

開発経緯やエンジンが古い事から考えると仕方が無いのかもしれません(が、こう考える時点でシリーズファンの補正が相当入っています)。

ゲームシステムについて

次はゲームのシステム、ルールとでも言いましょうか。ここでは体調システム(便宜的にそう言ってしまいます)やアイテム等について触れます。

VRモードについて

売りの一つであるVRモードはタイトルを「Plus」に変えるほどの意気込み(?)で搭載された様です。使える様になってからすぐ遊んでみましたが、これは確かに臨場感がすごいです。被災した町並みが眼前に迫り、そこに居る様な感覚は一度体験してみるべきだと思います。

そんなVRモード、通過した町をステージとして提供されるからかある程度ストーリーが進まないと解放されません。

だからか、「あの町並みはこんな感じなんだったんだな」とより深く体験できます。それと獲得した物によってアイテムが追加されたりしますので。やりこみも可能です。

ですがどうやっても本編と関係が無いんですよね。なのでオマケという印象しかありませんでした。これで本編遊べたらもの凄い事だったんですけど。

アイテムやセーブのメニューについて

全体的に微妙で、特にセーブは使いにくいです。古いシステムそのままなのが理由かな、と思います(が、実際はどうでしょう?)

アイテムは使う際、ステータスなどタブを切り替える必要があり不便でした。ですがアイテムの使用頻度が異様に低い事もあり、あまりストレスはありませんでした。次回作ではアイテムだけ独立して開けられる様になっていると便利だと思います。

またメニューは最初の画面でにステータスを表示しますが、称号や所持金等の大事ではない情報ばかり出てきます。喉の渇きや空腹感、トイレ等の大事な情報を確認するにはタブの切り替えが必要で面倒です。これはゲージの形でプレイ画面に出しておいて欲しかったと思います。

そしてセーブが最悪でした。セーブポイント自体をまず選択できない。位置取りがシビアすぎます。

次にメニューの切り替わりがとても遅いです。メモリーカードへのアクセスをエミュレーションでもしてるんでしょうか。

最後にセーブした後、セーブメニューが表示されてからでないと抜けられません。セーブしてすぐプレイ画面に戻る、でいいです。ここも旧作の使いにくいままでした。

最後にタイトルへ戻る方法がひどいですね。

ロードがタイトルからのみなので選択肢の結果を調べたい場合、都度タイトルに戻る必要があります。ですがタイトルに戻る方法がセーブメニューにしか表示されません。これだけ選択肢が多数出てくるのにいちいちセーブポイントから操作する訳です。もう本当に面倒くさい。

とにかくメニュー周りのシステムが古すぎて、とてもフラストレーションが溜まりました。PS3以前の古いゲームになれてない方はプレイ止めるレベルだと思います。

体調システム

喉も渇けばお腹もすくし、トイレにも行きたくなるでしょう。人間だもの。

その辺を上手い具合にシステムへ落とし込んだなぁ、と最初は思いました。だけど放置する事のペナルティーがほぼ無いです。絶体絶命都市の喉の渇きや、絶体絶命都市2の体温と違って若干動きが遅くなる程度の効果です。

なので放置してゲームを進められるし、どうしようもなくなって初めて消費アイテムを使えば済みます。トイレもモジモジするだけだし、設置数も多いから積極的に使う必要もありませんでした。プレイ中、モジモジしてうっとうしい程度の印象しかありません。

絶体絶命都市では揺れが多かった事もあり、転んでダメージを喰らう事も多々ありました。一定以上ダメージを喰らうと移動も遅くなるペナルティもりました。そして体力回復アイテムはほとんど無く、喉が渇きすぎるとダメージを喰らっていました。

絶体絶命都市2だと少しでも濡れるとすぐ冷えて、体温ゲージが一定以下に下がるとほぼゲームオーバー、という記憶があります。こう考えると結構シビアですね。でもこれ位制約があってもいい気がします。

喉の渇きや体温から制約が増え、より人間らしい面白いシステムですが、ゲームの要素として生かし切れていない印象です。季節は夏の設定ですから、水分に的を絞ったり日向に居すぎる等の制約もありでは?と思います。

コンパスやコスチューム等のアイテム

コンパスやコスチュームはシリーズ伝統なのですが、全体で何個あるのか分かりません。せめて総数出してください。

コスチュームとリュックは過去策だと周回で持ち越しできた気がするんですが、無くなったんですかね?特にメイク道具は持ち越しさせるべきだったと思います。あんな終盤に手に入れたって今更なにもする気起きません。

指輪等の貴金属や書類は換金物なのかコレクターアイテムなのかも分からないです。換金物として考えても、そこまでお金が必要になる場面がありません。なので不要なアイテムになっていました。

さらに食べ物等の消耗アイテムを使ったのは実際数える程です。最低1つはもっておき、ステータスチェックしてやばそうなら使う、で問題ありません。ここは前述のシステムで触れた、「要素として生かせてない」所と関連します。

アイテムの組み合わせ

アイテムの組み合わせもこのシリーズの醍醐味のひとつだったと思うのですが、ほぼスポイルされておりオマケ程度になってしまいました。

まず組み合わせるアイテムが手に入りません。

次に組み合わせたアイテムを使う様な場面がありません。

そしてそもそもアイテムを使う場面が大してありません。つまりまったく役に立たないシステムとなっています。ただ船の爆破でだけ使うのでないとクリアできないんですけどね。

とまぁ、アイテム周りも文句ばかりですね

おわりに

システム周りが古すぎてストレスがすごいのですが、「旧作のシステムベースだから仕方が無い」と納得してしまうのもシリーズファンだからかもしれません。

でも次回作があるなら作り直して欲しいですね。現在の水準からするとかなりひどい所が多すぎます。

とりあえずシナリオ以外についてはこんな所です。

「絶体絶命都市4が終わったのでシナリオと全体の感想をまとめます」に続きます。

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2019年1月10日ゲーム関連PS4,ゲーム,絶体絶命都市4

Posted by たーさん